【meso】美味しさも、美しさも、楽しさも。下北沢でイノベーティブなレストランを体験

「ワインを楽しむ料理店」をコンセプトに、ジャンルレスかつボーダレスな料理とナチュラルワインを提供する新しいビストロだ。 店名の「meso」は「中間」を意味し、多様な文化が交差する下北沢で、特定のジャンルに偏らない新たな食体験を発信している。

シェフの原島正幹氏は、都内ホテルやメニュー開発に携わった後オーストラリアへ渡り、現地のレストラングループで料理長を務めた経歴を持つ。その経験が、随所に和やアジアのエッセンスを取り入れた独創的な料理に繋がっている。

店内はグレーとベージュを基調とした洗練された空間。メインとなる14席のロングフラットカウンターでは、シェフが目の前で調理するライブ感を味わえる。 カウンター席のみかと思っていたら、入り口付近にはグループで利用しやすいテーブルスペースもあり、様々なシーンに対応できそうだ。


予算5,500円からのショートコース

今回は席のみを予約し、アラカルトも可能とのことだったが、バランスの良さそうな「ショートコース(5,500円)」を選択。 ドリンクはワンドリンク制で、グループの誰かはワインを注文するのがお店のおすすめとのこと。

グラスワインは1,560円からと少し強気な価格設定だが、ハーフサイズでの提供も可能。 特徴的なのは、どのワインを選んでも価格は同じで、注がれる量で調整されるというシステム。これにより、気軽に様々な種類を試すことができる。 今回はスパークリングワインと、ノンアルコールのゆずスパークリングを注文した。

コース内容

  • 前菜2品
  • 選べるメイン
  • パン
  • デザート

【前菜】独創的なソースで味わう一皿

ラディッキオ・キオッジャ 軽く焼いたサラダ カラスミ、白インゲン豆ピュレ、香醋オリーブ、柚子胡椒グリーン

まず驚かされるのが、ソースのバリエーション。 マイルドな白インゲン豆のピュレ、酸味の強い香醋(こうず)、辛味のある柚子胡椒とアボカドのソース、そして塩味のアクセントとなるカラスミ。 それぞれが全く異なる個性を持つ。

主役のラディッキオ(トレビス)は”軽く焼いた”とのことだが、香ばしさと野菜本来の苦味がしっかりと感じられ、食べ応えは十分。 それぞれのソースを単体で味わったり、複数を組み合わせたりと、自分だけの好みを見つける楽しみがある。特にパンチの効いた香醋は、それだけでワインが進む完成度だ。

しめ鱒の炙りーバルサミックベリービネガーで〆たマスー、醤油麹のフロマージュブラン

シェフがオーストラリアですし鯖を提供しようとした際、良質な鯖が手に入らず、現地でポピュラーな鱒を使ったことから生まれたという逸話を持つ一品。

レアに仕上げられた鱒は、表面がカラメルで香ばしく仕上げられている。 ここにも酸味のあるバルサミックベリーと、醤油麹を使ったマイルドなフロマージュブランという対照的なソースが添えられる。 さらに面白いのが、どんこ椎茸とカカオを合わせたパウダー。 洋風な仕立ての中に和の風味が加わることで、親しみやすさが生まれている。この絶妙なバランス感覚が「meso」の真骨頂だろう。


【メイン】王道の美味しさと驚きのボリューム

メカジキグリル アーティチョークとパプリカのソース

メインの一つはメカジキのグリル。 淡白なメカジキに、アーティチョークとパプリカを使ったイタリアン風のソースが組み合わさる。 奇をてらわない親しみやすい味付けで、誰からも愛されるであろう王道の一品。重たすぎず、コースの中盤にぴったりだ。

マグレカナール鴨のロースト

もう一方のメインは、店のシグネチャーでもある鴨のロースト。 使用しているのは、フォアグラを採った後の鴨であるマグレカナール。そのため脂の旨味が強く、力強い味わいが特徴だ。

まず驚くのはそのボリューム。一般的な倍近い量で提供される(量は調整可能)。 脂を活かして力強く焼き上げられているが、食べてみると想像以上にあっさりとしており、特有のクセも少ない。 甘みが強く酸味を抑えたバルサミコベースのソースは、まさに”最適解”。鴨肉に馴染みのない人でも、きっとこの美味しさには驚くはず。 ぜひ多くの人に試してみてほしい一皿だ。


【デザート】濃厚なアイスケーキ風チーズケーキ

コースの締めくくりはチーズケーキ。 一般的なベイクドタイプとは異なり、濃厚なチーズと砕いたクッキーを合わせたアイスケーキのようなスタイル。 ひんやりとした口当たりと満足感のある甘さで、食事の最後を華やかに飾る。


まとめ:誰もが楽しめる、新感覚のビストロ体験

「ワインに合う料理」と聞くと、個性的で少し癖のある味付けを想像するかもしれない。 しかし「meso」の料理は、フュージョンという前衛的なスタイルでありながら、どこか親しみやすく、日本人の味覚に寄り添うように作られている。

ワインの価格帯を考えると少し割高に感じる可能性はあるが、メニュー選びや予算感を掴めば、誰でも間違いなく楽しめるはずだ。 普段フレンチやビストロにあまり行かないという人にも自信を持っておすすめできる、下北沢の実力店。


店舗情報

  • 店名: meso
  • 住所: 東京都世田谷区北沢3-30-3 下北沢シャモット 1F
  • アクセス: 下北沢駅 徒歩5分
  • 営業時間:
    • 月・金 12:00~15:00, 18:00~22:30
    • 土・日・祝 12:00~15:00, 17:00~22:30
  • 定休日: 火・水・木曜日
  • 支払い方法: カード可、電子マネー可
  • Instagram: @meso_shimokitazawa

なお本記事の写真は、カメラはa7c2 、レンズはTamron 20-40mmF2.8一本で撮影しました。

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